【ドラマ】
・「コントが始まる」日テレ
芸人として売れてなくて、家族のことや仕事のことで問題を抱えてても輝いて見えるのは、笑い飛ばせる仲間がいて、お笑いという打ち込めるものがあるから。例えば2話の最後、美濃輪潤平の体育倉庫内での失恋話をマクベスの3人と中浜姉妹が居酒屋で笑ってるシーンなんかは、青春モノの一言で片付けるには勿体ないくらい良かった。
・「大豆田とわ子と三人の元夫」カンテレ
登場人物みんな好きだけど、その中でも中村慎森のブルースには釘付けになってしまう。喋れば屁理屈、捻くれ、憎まれ口が出てくる一方で、カブトムシにベティと名付け、パンダの画像を密かに愛でるチャーミングさ…。そしてエンディング曲が毎週豪華で楽しみです。
・「マスターオブゼロ」ネットフリックス
シーズン3が始まるので、シーズン1から見返している。
その中でシーズン1-6で話での会話が頭に残っている。ハワイに旅行に行ってそのまま住み着いて、スキューバの店をやって過ごしている友達の話を出した後に、
私も冒険したい。
仕事を辞め、髪を染め、東京に移る。
でも、子供を抱きながら"やり忘れてた"がオチね。
僕らの年齢から"扉"が閉まり出す。
ゆっくりでなく気付いたら閉まっている。
もう自分もそんな人生を送り始めている。
【ラジオ】
・「FLAG RADIO(never young beach)」アルファステーション
選曲がよくて、毎週知らないバンドを知れる。最近は空間現代というバンドを知れてよかった。
空間現代を調べる中で、メンバーの方がとある推薦文で「行ったことのない街や、登ったことのない山の景色を、会ったことのない友達から届く写真で知る」ような音楽と評しており、いい言葉だなと思って、そこで評されていた音楽もレコードで購入した。
https://www.google.co.jp/amp/s/fnmnl.tv/2018/10/09/60410/amp
・「アルコアンドピースDCガレージ」TBSラジオ
ブレインスリープというコーナーが終わってしまって残念。ボイパのコーナーも終わったのか続いてるのかわからないぐらいやってないけど、ちゃんとやってほしい。
通称ニクラジ。ラッパー徳利のほのかに香るクレイジーさとその同級生D山の確かな話術で永遠に聴けちゃいます。家を買うと意気込んだ次の回でローン審査に落ちたという話をする圧倒的なリアルさ。
http://kneecrisisradio.seesaa.net
【本】
・「僕らはまだ美しい夢を見ている」石井恵梨子
奈良のバンドLOSTAGEの20年を綴ったもの。音源は一般のレコード屋で売らず、ライブの物販とバンドの通販、奈良に自身で構えるレコード屋でしか売らないという今のストロングスタイルに至るまでの過程と、そうする意味を知れた。そして、それで勝負できる音楽の格好良さを再確認した。
・「中二階」ニコルソンベイカー
靴紐が切れただけのことを一章使って書くような小説。左右の靴紐が僅か二日と経たずに続いて切れたのは偶然なのか、歩行するたびに靴紐と紐を通す穴の間に生じる摩擦はどれほど影響しているのか、それにしても上から2番目や3番目の穴ではなく、1番上の穴のところで暇が切れるのは何故なのか…そんなミクロ的思考の軌跡が執拗に書かれている。こんな下らないことを他人も考えるのだなというのは、あまり知ることが出来ない。
・「初恋と不倫」坂元裕二
誰かに起こった不幸は、誰にでも起こり得る不幸で、それはもしかしたら自分に起こっていた不幸なのかもしれない。
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今年のGWは上記の通り娯楽を享受していた。あとは接骨院、喫茶店、銭湯に行ったり。近所にこの3つがあることには本当に感謝したい。
色々と満喫したが、やっぱりコロナ禍の空気感には何かを制限されているようで重苦しい。実際、行く予定だったライブも延期された。
そんな中で、休みを過ごすのに家でゴロゴロしてると、強いられた暇を潰すために本を読んだり、ドラマを見たりしているのか?と自問する瞬間もあり、参ってしまった。好きでドラマを見たいのであって、暇を潰すためにドラマを見るのではないはずなのに…。そんな時に見た「コントが始まる」のマクベスの3人ががむしゃらに生きてる姿は一層輝いて見えたし、「マスターオブゼロ」のデフとレイチェルの会話は心にずっしりと響いた。
仕事が忙しいと暇を望むが、実際暇になると暇に気持ちが飲み込まれるようでは…人生は壮大な暇つぶしなのか?という気持ちにもなり、少し落ち込んだ。暇を、休みを謳歌出来るためには、好きなライブにも行きたいし、たまには遠くに旅行も行きたいし、友達とも飲みに行きたい。早く今の状況が収束することを望む。
2021.5.3
海辺の公園では何事もないかの様に穏やかな時間が過ぎていた。